虫歯でもホワイトニングは可能？おすすめのホワイトニング方法を紹介

虫歯があると、ホワイトニングを避けるべきだと思われがちですが、実は虫歯でもホワイトニングは可能です。ただし、虫歯の状態によっては、事前に治療が必要な場合があります。この記事では、虫歯がある場合でもできるホワイトニング方法について詳しくご紹介します。歯の健康を保ちながら、理想の白さを手に入れるためのポイントを押さえましょう。

ホワイトニングの基礎知識

虫歯でもホワイトニングが可能なのかどうかを見ていく前に、ホワイトニングの基礎知識となる、ホワイトニングの種類とどの目的について見ていきます。

ホワイトニングの種類は大きく分けて以下の2種類あります。

• オフィスホワイトニング
• ホームホワイトニング

オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニング方法です。高濃度の薬剤を使用するため、施術は歯科医師や歯科衛生士によってのみ行われます。そのため、安全かつエステ感覚で受けられる点が特徴です。1回の施術でも効果を実感できる即効性が大きなメリットですが、白さが不十分な場合は複数回通院が必要です。

一方で、持続期間は3〜6か月が目安であり、歯の色が戻る「後戻り」が早いというデメリットもあります。白さを維持するためには、定期的な再ホワイトニングが推奨されます。短期間で結果を求める方に適した施術法ですが、効果を持続させるためのアフターケアが重要です。

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院で自分専用のマウスピースを作成し、歯科医師の指導のもと自宅で行うホワイトニング方法です。マウスピースにホワイトニング薬剤を塗布し、指定時間に装着して歯を徐々に漂白します。この方法は、自宅で好きなタイミングで行えるため、忙しくて歯科医院に通う時間が限られている方に適しています。ただし、使用する薬剤の濃度が低いため、効果を実感するまでに2〜4週間程度かかります。

一方、白さの持続期間が半年〜1年と比較的長く、後戻りが気になる場合は薬剤を追加購入し再ホワイトニングが可能です。定期的にケアを続ければ、自然な白さを長く保てる点も魅力的です。

虫歯でホワイトニングができるパターン・できないパターン

冒頭でお伝えしたように、虫歯の時にホワイトニングを行うことは結論としては可能です。

しかし、あくまでも歯科医の診察のもと、虫歯の状態に応じた最適な方法を選ぶことが重要です。自己判断で進めるのは避け、安全にホワイトニングをすすめましょう。

下記では、虫歯の方がホワイトニングを検討する際のチェックポイントについて詳しく見ていきましょう。

【可能なパターン】軽度の虫歯である

虫歯が進行しておらず、歯科医が許可を出せば、ホワイトニングを行うことは可能です。この場合、痛みやリスクを最小限に抑える方法が選ばれます。

【不可能なパターン】進行した虫歯の場合は治療が優先

中程度から重度の虫歯がある場合は、まずその治療を完了させることが推奨されます。虫歯を放置したままホワイトニングを行うと、しみる、痛む、または虫歯が悪化する可能性があります。

【結論】歯科医と相談が必須

結論としては、虫歯の状態やホワイトニングの方法によって適応が異なるため、必ず歯科医院で診断を受けましょう。治療とホワイトニングを並行して行うプランが提案されることもあります。安全性を考えると、必ず歯科医に相談し、虫歯の状態に応じた最適な方法を選ぶことが重要です。自己判断で進めるのは避け、歯の健康を守りながらホワイトニングを進めましょう。

虫歯の状態でホワイトニングを行うリスク

ここからは虫歯の状態でホワイトニングを行うことのリスクについてお伝えします。

ホワイトニングをしている間に虫歯が進んでしまう

ホワイトニングで歯を理想の白さにするには、一定の期間が必要です。オフィスホワイトニングでは、1〜2週間の間隔で3〜5回行い、トータルで1〜2か月ほどかかります。一方、ホームホワイトニングは、通常1〜3か月を要します。ただし、ホワイトニングの効果や理想の白さは個人差が大きく、目安より時間がかかる場合もあります。

ホワイトニング中に虫歯が進行すると、神経の処置が必要になることがあります。神経を抜くとホワイトニング効果が十分に得られないため、虫歯治療は早めに行うことが重要です。虫歯の進行を防ぐため、ホワイトニングの前には歯の健康状態を確認し、適切な治療を受けることが推奨されます。

ホワイトニングの薬剤の刺激が伝わりやすくなる

歯科医院で使用されるホワイトニング薬剤は、高濃度で強力なホワイトニング効果を発揮しますが、刺激が強いため取り扱いには注意が必要です。安全性は確認されており、健康な歯に使用する場合は特に問題ありません。ただし、虫歯や歯茎に炎症がある場合は、薬剤の刺激を受けやすく、知覚過敏や歯茎の痛みが生じるリスクが高まります。

このような症状が悪化すると、ホワイトニングの継続が難しくなる場合もあります。そのため、施術前に歯や歯茎の健康状態を確認し、必要に応じて適切な治療を優先することが大切です。安全に効果を得るためには、歯科医師の指導をしっかりと守ることが重要です。

詰め物や仮歯が取れる可能性がある

虫歯が進行すると、1回の治療で終わらない場合が多く、治療途中の歯は仮の詰め物で保護されます。この詰め物は、細菌感染や欠けを防ぐ役割がありますが、ホワイトニングと並行して治療を行うと、ホワイトニングの薬剤の影響で詰め物が取れるリスクが高まります。そのため、虫歯治療とホワイトニングを同時に行うのではなく、別々に進めることが安全性の向上につながります。

特に虫歯治療が完了するまでホワイトニングを控えることで、治療の精度が保たれるだけでなく、仮詰め物のトラブルも防ぐことが可能です。歯科医と相談し、治療計画をしっかり立てることが大切です。

虫歯治療の後におすすめなホワイトニングを紹介

虫歯治療の後におすすめなホワイトニング方法は以下のようなものがあります。

• ウォーキングブリーチ
• インターナルブリーチ
• セラミックの被せ物をする
• 歯のクリーニングを受ける
• 歯のマニキュア

ウォーキングブリーチ

ウォーキングブリーチは、外傷や大きな虫歯などによって、根管治療後に変色した歯を白くするホワイトニング方法です。神経のある歯には使用できません。

治療後の充填剤を取り除き、歯の内側にホワイトニング剤を挿入します。この薬剤は1〜2週間ごとに交換し、希望の白さになるまで繰り返します。理想の色に達したら薬剤交換を中止し、再度充填して終了します。

インターナルブリーチ

インターナルブリーチも、ウォーキングブリーチと同じく、神経ない歯に対して行うホワイトニング方法です。

インターナルブリーチとは、歯の内側にホワイトニング薬剤を入れて白くする方法です。ウォーキングブリーチと似ていますが、薬剤を歯に入れるのは施術中のみで、医院外では取り除かれます。1日で完結する施術で、30分から1時間程度で、シードガイド3～5段階程度白くなります。ただし、1回で理想の白さに到達することは少なく、複数回通院して徐々に白さを高めていくのが一般的です。

この方法は、ウォーキングブリーチと比較して歯への負担が軽減されるという利点がありますが、その一方でホワイトニング効果がやや小さいというデメリットがあります。患者の歯の状態や希望に応じて、どちらの方法が適しているかを歯科医と相談して選ぶことが大切です。

セラミックの被せ物

歯を削り、セラミックの被せ物を施すことで歯を白く見せる方法もあります。この方法は、通常のホワイトニングやウォーキングブリーチで白くできない歯にも適用できるのが大きなメリットです。さらに、歯の形や大きさを調整することが可能で、隣の歯とのバランスを考慮した自然な仕上がりを実現できます。

セラミック素材は耐久性に優れており、時間が経っても変色しにくいため、長期間にわたり美しい白さを保つことができます。ただし、施術には歯を削る必要があるため、自然な歯のエナメル質を一部失う点や費用が比較的高額になる点には注意が必要です。審美性と実用性を兼ね備えた方法として注目されています。

歯のクリーニング

歯の表面の汚れが気になる場合、歯科医院でのクリーニングがおすすめです。クリーニングでは、歯垢や着色汚れの原因となるステインを除去し、歯本来の白さを取り戻すことができます。また、普段の歯磨きでは落としきれない頑固な歯垢や歯石を取り除くことで、虫歯や歯周病を予防する効果も期待できます。

これにより口内環境が整い、息の爽やかさや歯の健康も維持しやすくなります。定期的なクリーニングは、セルフケアだけでは届かない部分を補完し、より美しく健康な歯を保つための重要なケアです。専門家のアドバイスを受けながら、適切な頻度で受けることが理想的です。

歯のマニキュア

歯のマニキュアは、歯科医院で歯の表面に専用の塗料を塗布して白く見せる方法です。特に前歯の見た目を短時間で改善できるため、イベント前や急な予定に利用されることが多いです。この施術は1回の通院で完了し、手軽に行えるのが特徴です。

ただし、歯自体を漂白するものではなく、塗料の層が歯をコーティングして白く見せているだけのため、効果は一般的に2〜3か月程度持続します。施術後は、色を長持ちさせるために、色の濃い飲食物や強い摩擦を避けることが推奨されます。

手軽に歯を白く見せたい方に適した選択肢ですが、歯本来の色を改善したい場合はホワイトニングも検討すると良いでしょう。

虫歯の際はホワイトニングに気をつけよう

ホワイトニングをする前に虫歯がある場合、まず虫歯を治すことが大切です。虫歯があるままでホワイトニングをすると、虫歯がひどくなったり、ホワイトニングの薬が歯に強く感じることがあります。だから、安全にホワイトニングをするためには、歯が健康であることが大事です。

また、ホワイトニングの薬は、歯の中に神経がある本物の歯に効きます。詰め物やかぶせ物の歯には効きませんし、神経がない歯にはあまり効果がないことがあります。ホワイトニングをしたいときは、歯医者さんに虫歯を治す前に伝えておくと、治療がスムーズに進みます。虫歯を作らないように、普段から歯をきれいに保つことが大切です。