歯の黄ばみは重曹で落ちる？原因や重曹で落とす方法を紹介

「歯の黄ばみは重曹で落ちる？」と気になる方も多いはず。コーヒーやお茶、タバコなど、日常的に摂取する食品や習慣が歯に着色を引き起こし、黄ばみの原因になります。そんな悩みを解消するために注目されているのが重曹です。

本記事では、重曹を使った歯の黄ばみ対策方法などについて紹介します。

歯の黄ばみの原因は？

そもそも、歯が黄ばんでしまう原因は主に以下の5つです。

• 食生活
• 喫煙（タバコのヤニ）
• 歯髄の失活
• 薬剤による影響
• エナメル質の形成不全

はじめに上記の5つの原因を見ていきましょう。

食生活

歯の黄ばみの主な原因は食生活にあります。普段口にする食品には、歯に着色しやすいものが多く含まれています。その代表例がコーヒーやお茶です。自宅の湯呑に付く茶渋を見たことがある方も多いでしょう。この茶渋はしつこい汚れで、普通にスポンジで擦っただけでは落ちにくいことがあります。

同じ現象が歯の表面にも起こり、黄ばみの原因となります。また、カレーのような食べ物も歯への着色性が強いことで知られています。これらの食品を摂取した後は、早めに歯を磨くなどのケアを行い、歯の黄ばみを予防することが大切です。

喫煙（タバコのヤニ）

歯の黄ばみは食品だけでなく、タバコによっても引き起こされます。喫煙習慣がある家庭では、タバコの煙が壁や天井を黒ずませる様子を見たことがあるかもしれません。その煙には強い着色性があり、これを口腔内に直接取り込むことで歯が黒ずむのは当然と言えるでしょう。タバコのヤニは歯に強固に付着し、通常の歯磨きでは落としにくい特徴があります。

喫煙がもたらす歯の黄ばみを防ぐには、禁煙が最も効果的ですが、喫煙者は定期的に歯科医でクリーニングを受けることも有効です。歯の健康を守るため、早めの対策を心がけましょう。

歯髄の失活

虫歯が重症化したり外傷を受けたりすると、歯の神経が死んでしまうことがあります。この場合、歯は徐々に変色し、黄色ではなく黒色に近い色に変わります。こうした変色は“歯の黄ばみ”とは異なり、歯全体が一様に黒ずんでいくのが特徴です。神経が死んだ歯は内部から色素が沈着するため、表面的なケアでは改善が難しい場合があります。このような変色が見られた場合、早めに歯科医を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

エナメル質の形成不全

エナメル質の形成不全は、歯の外側を覆うエナメル質が正常に発育しない異常です。この状態は、特に乳歯の虫歯を放置すると発症しやすくなります。エナメル質が十分に形成されないことで、歯の色が黄ばんだり黒ずんだりすることがあり、さらに歯冠（歯の外側部分）の形態にも異常が現れます。

例えば、歯が不規則な形になったり、欠けたりすることがあります。この症状が進行すると、歯の強度が低下し、虫歯や歯の破損リスクが高くなります。エナメル質の形成不全が疑われる場合は、早期に歯科を受診し、適切な治療を受けることが重要です。予防と早期対応が歯の健康を守る鍵となります。

重曹を使った歯の黄ばみを取る方法とは？

重曹には高い研磨効果が期待できます。その為重曹を使って歯磨きをすることで、歯の表面の汚れや着色を落とすことが可能になり、元々の歯の色に近づくことが期待できます。
※高い研磨力があるため、使用には注意が必要です。

重曹を使った歯の黄ばみを取る方法には以下の3つがあります。

• 重曹と水でペーストを作る
• 重曹を歯ブラシに直接振りかける
• 重曹水でうがいをする

ここでは上の3つの方法を紹介していきます。

重曹と水でペーストを作る

まず、大さじ1杯の重曹を用意し、そこに適量の水を少しずつ加えます。このとき、水を一度に加えすぎないよう注意し、滑らかなペースト状になるまで混ぜ合わせましょう。このペーストを歯ブラシに取り、普段の歯磨きと同じように使います。重曹には優れた研磨作用があり、歯の表面をやさしく磨きながら汚れを落とす効果が期待できます。

週に1～2回程度を目安に使用することで、歯の健康を保ちながら、自然な白さを維持する手助けができます。ただし、毎日の使用は控え、歯に負担をかけないようにしましょう。

重曹を歯ブラシに直接振りかける

2つ目は、重曹を直接使った歯磨き方法をご紹介します。まず歯ブラシを少し濡らし、その上から重曹を直接振りかけます。これにより、ペースト状にする方法よりも強い研磨効果が得られるため、頑固な汚れを落とすのに適しています。ただし、重曹をそのまま使用すると歯のエナメル質を傷つけるリスクがあるため、力を入れすぎず、優しく磨くことが重要です。

また、この方法は特に敏感な歯には不向きであり、使用頻度も週に1回程度に抑えるよう心がけましょう。適切な使い方をすることで、歯を健康に保ちながら自然な白さを取り戻す助けになります。

重曹水でうがいをする

3つ目は、重曹水を使ったうがいの方法です。まず、500mlの水に小さじ1杯の重曹を加え、完全に溶けるまで混ぜます。この重曹水をうがい薬として使用し、口腔内全体に行き渡らせた後、吐き出します。その後、通常の歯磨きを行うことで、口内を清潔に保てます。この方法は、重曹が直接歯に触れる時間が短いため、研磨効果は低いものの、安全性が高いのが特徴です。

また、刺激が少なく、敏感な歯や歯茎を持つ方にも適した方法です。重曹水のうがいを習慣にすることで、口臭予防や歯の健康維持に役立ちます。ただし、濃度を守り、過度な使用を避けるよう注意しましょう。

重曹で歯の黄ばみを取るデメリットは？

重曹で歯の黄ばみを取るデメリットには以下の4つがあります。

• 強い研磨力で歯が削られてしまう
• 塩分の過剰摂取につながる
• 口腔内の粘膜がダメージを受ける
• 歯垢が付着しやすくなる

ここからは上記のデメリットについて紹介していきます。

強い研磨力で歯が削られてしまう

重曹は汚れを落とすクレンザーとして広く使われるほど研磨作用が強力です。そのため、歯の汚れだけでなく、歯の表面を保護するエナメル質も削ってしまう可能性があります。エナメル質が削られると、その下の象牙質が露出し、歯が黄ばんで見える原因となります。さらに、歯の表面に傷がつくことで、汚れが以前よりも付着しやすくなるリスクも高まります。

重曹を歯磨きに使う際は、過度に使用せず、力を入れすぎないよう注意が必要です。適切な頻度と方法で使用すれば、歯を清潔に保つ一方で、エナメル質へのダメージを最小限に抑えることができます。

塩分の過剰摂取につながる

重曹には多くの塩分が含まれており、誤って飲み込むと、大量の塩分を摂取することになります。たとえ飲み込まなくても、口腔内の粘膜から塩分が少しずつ吸収される可能性があります。そのため、特に高血圧や腎臓病などの持病があり、医師から塩分制限を指示されている方は、重曹の使用を避けたほうが安全です。

また、重曹を歯磨きやうがいに使う際には、過度な使用を控え、使用後は十分にすすぐことが重要です。健康を損なうリスクを回避するために、自分の体調や持病を考慮しながら、安全な方法で利用するよう心がけましょう。

口腔内の粘膜がダメージを受ける

重曹は弱アルカリ性であるため、適切に使用すれば口腔内を中和し、清潔に保つ効果が期待できます。しかし、重曹の濃度が高すぎたり、頻繁に使用したりすると、口腔内の粘膜に負担をかけ、炎症や刺激を引き起こす可能性があります。特に敏感な粘膜を持つ方は、痛みや不快感を感じることもあります。

そのため、重曹を使用する際は適切な濃度を守り、週に1～2回程度に留めるのが安全です。また、使用後は水でしっかりとすすぎ、残留物を口腔内に残さないよう心がけましょう。安全な使用を心がけることで、健康を損なうリスクを最小限に抑えることができます。

歯垢が付着しやすくなる

重曹は弱アルカリ性であるため、適切に使用すれば口内環境を整える効果がありますが、濃度が高いものを使ったり、使用頻度が多すぎたりすると、口腔内がアルカリ性に偏ります。その結果、歯垢の再石灰化が促進され、逆に歯に歯垢が付着しやすくなってしまうことがあります。

歯垢が蓄積すると虫歯や歯周病のリスクが高まるため、重曹を使用する際は濃度や頻度を守ることが重要です。週に1～2回程度の使用にとどめ、使用後は十分にすすぐことを心がけましょう。正しい使い方をすることで、歯の健康を損なわずに重曹の効果を活かすことができます。

歯の黄ばみを取るために重曹を有効活用しよう

歯の黄ばみを取るために重曹は効果的な方法の一つですが、使い方には注意が必要です。重曹は研磨作用が強いため、過度に使用すると歯のエナメル質を傷つけることがあります。適切な濃度で使用し、頻度を守ることが重要です。

また、重曹だけでなく、定期的な歯科検診や日常的な歯磨きが歯の健康を保つためには欠かせません。重曹を上手に取り入れ、歯を白く健康に保ちましょう。